絆と伝統を選んだレッドバード

イリノイ州立大男子バスケ部の主力、チェイス・ウォーカー選手はこの春、パワーカンファレンス校からの巨額オファーを蹴り、残留を決断しました。

コーチのライアン・ペドン氏とその妻、家族が見守る中で「なぜ去る必要があるのか」と問いかけ、涙と歓喜の再会となったミーティングは、その後の大きなうねりを生みます。

ウォーカー選手だけでなく、ルームメイトのガード、ジョニー・キンジガー選手やウイングのタイ・ペンス選手ら計７名が移籍市場を退き、レッドバードスピリットを選びました。

過去５シーズンで初の勝ち越しを果たしたチームは、2019年以来のポストシーズンCBI大会で優勝。

選手たちは「大金以上に大切なものがここにある」と口を揃え、故郷のような居場所と成長の実感を優先したのです。

ミズーリ・バレー・カンファレンスは古くから強豪を輩出しながら、毎春トップ選手が高待遇校に流出する“ポータル襲来”に悩まされています。

しかし今夏、イリノイ州立大はその流れに逆行し、伝統と仲間との絆を守り抜く新たな物語を刻もうとしています。

彼らの狙いはリーグ制覇と1998年以来のNCAA出場。チームに宿る“レッドバード魂”が、再び全国舞台を舞うのか――注目が集まっています。

出典
https://www.si.com/college-basketball/how-illinois-state-mens-basketball-bucked-the-transfer-portal-trend